肝試し


突如、夜中に山奥の廃寺前まで呼び出された双翼。
そこで待っていた翼雷は、双翼に一つの巻物を差し出す。
うながされるまま開くと、そこには――


翼雷

「双翼の肝試すよ!!!」
「は?」
「この先のお寺にお札隠したから、それとってきて!! じゃ!!」
「肝を試すって………肝試し…?」


渡された巻物には翼雷以外に九名の名前が書かれている。
さすがにサボると大ブーイングにあいそうだ。
仕方なく階段を上ってすぐに見えたのは、
木に引っかかった長い赤鉢巻きと、飛び出た巨大薙刀。


活飛・百合

「双翼さんまだかなー」
「あ、やば、枝毛っぽい。」
「………(見えてる……)」


ここまでで一番怖かったもの:これからのグダグダの可能性


活飛と百合には気付かなかったことにして、歩みを進める双翼。
その途中には、おどかし道具と思われるこんにゃくが大量につるされている。
さらに、続いて発見されたのはそれを回収する、漣月。


漣月

「ハッ!!!」
「…えーと…」
「ちッ…ちがッ…別によっしゃ朝飯確保とか思ってな…」
「朝食って…」
「あっ、あ、いやっ…」
「……うん…まぁ…別に、誰にも言わないから……」
「違うんだあぁぁぁ!!!」


すがってくる漣月は放置して。
続いて見えてきたのは荒れた墓。
それと、幸せは呼びそうにないけど不幸も持って来なさそうな、青い鳥。


死愚裏不隠

「あ、やっほー。」
「……何やって……」
「んー、ちょっと夜食があったんで。」
「夜食って…いや…うん…何でもない…」


ここまでで一番怖かったもの:死愚裏不隠(マジ)


冷静に考えてみると、あれは墓に埋まっていた死体ではなく、死霊武者だろう。
墓が荒れていたのは、廃寺だからか、死霊武者が地面から湧いて出てきたからか。
考えていたところ、後ろから誰かが駆けてきた。


剛妖丸

「……………………!!!!!!!!」


ド ド ド ド ド ド ド ド


無言で追いかけてくる剛妖丸から逃れるべく、
双翼は正式ルートからそれた。
何とか剛妖丸を巻いたかと思うと、今度は誰かの悲鳴が聞こえてきた。


邪法丸・烈刀丸

「邪法丸テメエェェェェェ!!!!!」
「チッ。」
(これは…どっちを狙ったんだ…!?)


助けると八つ当たりされそうなので
烈刀丸は放置して先へ進んだ双翼。
すると、草陰から飛び出してくる小さな二つの影が。
だいぶ前から気配でわかってたけど、それは秘密。


黒翼・白翼

「ぎょろらー!!!」
「きゅおああぁー。」
「…あれ…? お前らそのカッコいつか見なかったか…?」
「え!? や、やだなぁ兄貴!」
「逆にしようと思ったけど大きさ合わなくてあきらめただけだよー。」
「いや、だからやっぱ前見たやつじゃないか。」


続いて出てきた相手は隠れてもいない。
道の真ん中に立ちふさがる、黒魔神闇皇帝に限りなく近い何か。


散斬角

「ギャッスラ―!!!」
「…散斬角…」
「すごくね!?」
「お前…幽霊とか苦手なんじゃ…」
「いやぁ、妖怪の類は平気だし。みんないるし。」
「あ、っそ…。」


欠点:ゴテゴテで動けない


方向転換すらまともにできないようだったので、
散斬角は暗闇に置いていくことにした。
しかし何となく後ろめたさがあり何度か振り返っていると、
進む先に立っていた何かにぶつかった。


璽無坊

「!?」


これまでで一番怖かったもの:のっぺらぼう璽無坊


後ろを向いたままの璽無坊に正規ルートへ戻る道を聞いた双翼。
やがて、その目にはゴールの廃寺が映った。


瘴

「やっと終わりか… しかし…ほとんどからかわれているようにしか思えなかったが…」


↓肝試しコース↓

補足説明:肝試しコース

剛妖丸も計画のうち。


↓肝試し終了後↓


【振り向くと】
振り向くと


瘴の死因:翼神二人に心臓と左目貫かれた


【一方、漣月一行】
一方、漣月一行


実は肝試しメンバーじゃなかった。


【山のふもとで打ち上げ(アイス支給)】
一足先にアイスで打ち上げ


「お前入ってたんなら散斬角もっと動けたはずじゃないのか?」

「だって俺、『闇の本体』の中だから前見えねェもん。」



【今までで一番本気で神通力展開した】
今までで一番本気で神通力展開した


戦  慄


【はね】
はね


めでたしめでたし


 web拍手お礼画面(2009/07/12〜2009/09/11)のネタ追加&再構成。テーマは「双翼の肝試すよ!!」 白黒マンガ、難しいです。あと双翼神描いたのは本当に久々。
 Pixivで素材お借りしました。二か所使わせてもらった。→※要Pixivアカウント


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